帝王切開後のお腹の傷あとは
ケアは続けることを勧めています。
見た目はキレイであっても
術後の皮ふは硬くなっていたり
皮ふが盛り上がっていたりしていませんか？
『見たくない。』
『さわれない、怖い。』
『当たったりすると気持ちが悪い。』
『産後すぐはテープを貼ったり、保湿クリームを塗ったりしていたけど今はしていない。』
実は、帝王切開に限らずとも
術後の傷あと、というのは保湿ケアをしたり、
傷跡に直接触れて、マッサージをしたり、
皮ふを柔らかくし続けている方が
からだにとって都合が良いのです。
帝王切開の手術方法
帝王切開は、何らかの理由で
経腟分娩が難しいと判断された場合に
計画的に行う「予定帝王切開」と、
分娩経過の中で異常が発生し、
母子が危険と判断されたときに緊急に行う
「緊急帝王切開」とがあります。
帝王切開での出産は、この20～30年間で倍増し、
現在は5人に1人が帝王切開で出産する時代となりました。
その理由としては、高齢出産の増加が指摘されていますが、
それだけではなく、生活習慣、姿勢の問題など
いろいろな理由が関与していると感じています。
帝王切開の手術の際、
お腹を切開するときは、お腹の皮ふと
その下にある子宮を切開します。
◎恥骨の上の横切開
◎へそから恥骨までの縦切開（12～15センチ程度）
の切開方法が一般的です。
以前は縦切開がほとんどのようでしたが、
近年は横切開の方が、見た目はあまり目立たず多くなっています。
ただ、お腹の表面にある腹直筋という筋肉は
肋骨から恥骨まで縦に繊維が走っているので、
横切開の場合だとそこを横切ることになります。
そのため、産後はお腹に力が入りにくくなる分、
腰の力で頑張って、負担がかかる要因の1つにもなり得ます。
傷あとケアの方法
傷あとが修復するには時間を要します。
◎炎症期（縫合～3日後）傷口を閉じ、腫れている状態
◎増殖期（3日～3ヶ月後）皮ふが赤みを帯びている状態
◎成熟期（3ヶ月～6ヶ月後）回復が進み皮膚が白くなってきている状態。
表面の傷は直ってきっているように見えても皮ふの内部は直りかけです。
皮ふ表面の傷は48時間で修復されますが、
皮ふより下層（真皮、脂肪、筋肉）の修復には
少なくとも3ヶ月はかかります。
ここからは傷あとケアの方法をご紹介します。
①傷あと保護テープ
ケロイドや瘢痕化を防ぐために
まずはテープで保護することをお勧めします。
皮膚が引っ張られたり、摩擦が起きたり、
傷口にテンションがかかることで
修復が遅くなったりすることがあります。
個人差はありますが、赤みが引いて、
傷あとが肌の色に戻るまで最低半年間は継続することをおすすめします。
②保湿クリーム
傷あとは皮ふが薄くなっていて乾燥しやすい状態です。
保湿は皮ふの回復を促し、水分を含み柔らかくなるので
皮膚の柔軟性を保つことができます。
③傷あとマッサージ
術後6ヶ月以降、皮膚が白くなって、
炎症が落ち着いたときにクリームなどで
傷あとの皮ふを柔らかくすることを意識してみてください。
本来ならば、1日でもはやく傷あとに触れて欲しい気持ちです。
どうしても傷あとをかばって生活してしまい、
からだのほかのところに負担がかかりやすいためです。
服の上からツンツンでも、タッチでもいいから触る、ということ。
そして、手で直接傷あとにやさしく触れてみて、
自分の手の柔らかさや温度を感じてみましょう。
触れることに慣れてきたら、傷の治りや色、具合を見て
触ってあげて皮膚が動く感覚を感じてみましょう。
皮ふが硬くなることで起こる意外なトラブル
帝王切開の傷あとは表面はきれいだとしても
皮ふの中は脂肪、筋肉など深いところに及んでいます。
その組織はどんどん瘢痕化して
硬くなっていきますので
癒着することも多いです。
皮ふ表面だけではない、皮ふのなかの影響により
●傷跡近くの関節が硬くなる。
●内臓の動きが悪くなり、冷える。
●傷がある部位の反対側が緊張する。
●呼吸が浅くなり、肩や背部で頑張る。
などの意外なトラブルが起きます。
傷あとのケアで目指すべきところは
傷のないほかの皮膚の柔らかさです。
皮ふが硬いのは表面だけではなく、
その中までも硬くなり、
ほかの組織と癒着していることも多いので、
お腹の中で感じて、マッサージなどで触ってあげることが大切です。
傷あとケアを受けられたご感想
当サロンで施術を受けられた、
帝王切開後7年経過した方から
とてもうれしいご感想を頂きました。
ご自身のからだの変化の気付きを伝えてくださって、
より自分自身のからだを大切にすることを
たくさんの方に伝えたいなと感じます。
数日後、感想をご紹介したいとお伝えしたら
また更なる変化の気付きをシェアして頂きました。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
からだのケアは続けることに意味があり、
続けた先に得れるものがあります！
率直な感想をお伝えして頂き、本当にありがとうございます。
まとめ
✅ 帝王切開後の傷あとのケアは続けることが必要。
✅傷あとの修復経過に応じてケアをする。
✅傷あと保護テープ、保湿クリームを活用。
✅傷あとの皮ふ表面はきれいでも、皮ふの奥まで縫われているので硬くなり癒着が起こりやすい。
✅傷あとのマッサージは傷の治りや色、具合を見て触る。
帝王切開で自分のお腹に傷が入ることはショックが大きく、
最初は受け入れられなかった方も多いと思います。
ママが無事でいて、
あかちゃんが元気に産まれてきてくれるための最善の選択。
それでもいろんな感情や気持ちがありますが、
それを抑える必要はなく、
その気持ちを認めてあげてください。
その感情を受け入れた先に
傷あとは立派にあかちゃんを出産した印になります。
自分のからだを
まずは自分で
やさしく触ってあげてくださいね。
※帝王切開後やそれ以外の創部のケアはご希望があれば、
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